日本新聞労働組合連合
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「働かせ放題」の高度プロフェッショナル制度を職場に導入させず、

法律以上の厳しい残業時間規制を実現する取り組みを強めよう


 2018年7月25日
日本新聞労働組合連合
第132回定期大会

 

 政府・与党は、多くの労働者の反対の声を無視し、「働き方改革関連法案」を6月29日に成立させた。

同法案の内容は、労働基準法をはじめ雇用対策法、労働安全衛生法、労働契約法など取り扱い法規が多岐にわたり、その分野も非常に広い。働く者の権利を前進させると評価できる部分が少ない同法案には、私たちは一貫して反対してきた。

とりわけ、事実上の「働かせ放題」となる高度プロフェッショナル制度(以下「高プロ」)や、過労死ラインを超える設定の上限時間規制は、直ちに私たちの命と健康を脅かすもので、看過できない。私たちは、法施行後も引き続き、高プロの廃止と、上限規制時間の引き下げを粘り強く訴え続けるとともに、職場に高プロを持ち込ませず、また法定の上限時間を下回る規制の設定を目指すものである。  

 私たち新聞産業の職場では、現在14社で報道の現場を中心に専門業務型裁量労働制が導入され、現在も複数の社が組合に対して導入の提案を行っている。

 しかし、専門業務型裁量労働制は、その適用業務が限られ、新聞社で働く労働者の一部にしか適用できないため、経営者にとっては使い勝手が悪い。そこに事実上一定程度の年収条件さえクリアすれば導入できる高プロが新設された。年収条件は省令で定められ、近い将来に引き下げられるリスクが非常に高く、そうなった場合に会社は、より導入しやすい高プロに移行し、さらに適用職場を大幅に広げてくることは間違いない。

 さらに、今回の法案からは削除された企画業務型の裁量労働制にも注意が必要だ。政府は今後、同制度の改悪法案を必ず出してくる。同制度には年収制限がなく、かつ「課題解決型提案営業」と「裁量的にPDCAを回す業務」という極めて抽象的な対象業務は、新聞社のほぼすべての職場の労働者に適用が可能となるものだ。当面、高プロの年収要件が下がるまではこちらで、という提案が会社からなされる可能性は極めて高い。

 専門業務型裁量労働制の運用にも未だに各職場で様々な問題がある中、安易に適用職場を拡大するこれらの動きが出てくるとすれば、私たちは簡単に応じることは出来ない。職場で安易に提案させない監視を強めるとともに、専門業務型裁量労働制にも厳格で適法な運用を要求しよう。 

 残業時間の上限規制は「100時間」という数字が独り歩きし、逆に「100時間までなら働かせてもいい」という風潮が広がることが懸念される。この改正法の上限時間にとらわれず、より厳しい残業制限を職場で実現することが必要だ。法律を改正して少しでも上限時間を下げさせる取り組みを引き続き強めることはもちろん、各職場で36協定上の限度時間を厳守させる取り組みを強めるとともに、濫用可能な特別条項を安易に設定しない等、法より厳しい残業規制ルールを職場で実現させよう。  

 働く者のいのちと健康を守り、真の働き方改革を実現するため、以上、決議する。