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充実した「60歳超雇用制度」をめざそう
新聞労連第37回中高年者集会アピール
2005年12月3日
日本新聞労働組合連合 中高年対策・社会保障部
 私たち働く者の職場に大きな変革が訪れようとしています。定年退職後の生活の支えである公的年金の支給開始年齢が65歳へ段階的に引き上げられ、本人の負担増と給付減に伴って、60歳以降の生活はますます不安定になりつつあります。年金制度の改悪だけを見ても、小泉政権のいう「安心・安全」な社会の実現がむしろ遠ざかっています。
 2006年4月から改正施行される高齢者雇用安定法は、新聞業界の就業形態にも大きな波紋を投げかけています。年金制度の破綻も背景にありますが、一つには少子高齢社会の下、新聞労働者として長年培ってきた技能を次世代に残すため、そして60歳を過ぎてなお、心身共に豊かで健康的な生活が送れるようにするための制度です。各職場にとっても、現役時代とは異なった立場となる新たな仲間としての再雇用者を良好な人間関係で迎え入れることが大切です。当事者となる中高年労働者への呼びかけだけでなく、若年労働者の本制度に対する理解を深め、労働者同士の相互理解、互いの立場の尊重を徹底し、円滑な業務の遂行を図らなければなりません。
 経営者は、この機を利用して新人採用の抑制、欠員不補充による人員の削減、制度導入に伴う賃金ダウン、ひいては組合組織の弱体化を狙ってくることでしょう。しかしながら、現状は経営に主導権が握られ、私たち労働者には大変不利な制度となっています。そのためにも大手紙など先行単組の取り組みを参考に、継続雇用についてのアンケート実施や勉強会も有効です。勤務体制や休暇制度、高齢者の健康問題や社会保険の有無、その負担額など、労使交渉で細かく詰めていかなければならない問題は多々あります。現時点、60歳超雇用問題は労使交渉に就いたばかりの単組も多く、新聞労連各単組間の情報交換は大きなメリットとなることでしょう。
 現在のところ、65歳までの定年延長に踏み切った新聞社はなく、いずれも再雇用制度が導入されようとしています。しかし、私たちは「再雇用は定年延長実現までの過渡的措置」という認識を共有しなければなりません。であるならば、「希望者全員の雇用」は当然のこととなります。経営にとって都合のいい者だけを採用する恣意的雇用には断固として反対しなければなりません。また、60歳超労働者が持つノウハウを社業に生かすならば、本人が希望する職での雇用が欠かせません。再雇用者が希望する職種や当該職場の実態の検討も重要です。さらに、ワークシェアリングなどの新しい労使関係を構築することも求められるでしょう。
 格差社会と言われる今、私たちの職場においても新たな格差が生まれる可能性があります。経営者の「利益追求」に悪用されかねない本制度が、労働者の就業意欲の低下を招くようでは、元も子もありません。
 12月2、3日に佐賀県佐賀市で開いた「第37回中高年者集会」では、公的年金制度の現状と60歳超雇用延長制度をメーンテーマに学習会を開きました。60歳超アンケートの集計結果、先行単組の取り組み報告など、多くの活発な発言を踏まえ、問題点や共通認識を確認することができました。全厚生大阪支部年金講師団の加納忠氏が公的年金制度の現状と雇用延長問題について講演。これまでの年金制度の概要から65歳支給へ移行するプロセスと、高齢者雇用が抱える問題点と対応について述べました。公的年金制度の実情については、私たち働く者がこれから払う保険料、実際に受給する金額についても、各単組内でもっと理解を深めることが求められます。来年4月以降、各社の状況をチェックし、再雇用者の賃金面も含めた労働条件の監視、また再雇用者の組織化などについても取り組んでいかなければなりません。労使共同決定の原則は絶対に譲れない条件です。新聞労連・地連のサポートのもと、知恵を出し合い、誇りを持って働くことができる職場環境を目指しましょう。そして新聞労連共闘精神のもと、雇用の安定と労働条件の向上を目指して、団結して頑張ろう!