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働く者の権利を侵害する「合理化」に反対する特別決議
 新聞産業の先行きの不透明さを反映し、経営者たちは総人件費抑制の経営基調を強め、「合理化」策を次々に打ち出している。印刷部門の別会社化では、下野新聞社が地方紙では初めて社員の「転籍」を打ち出した。「会社の将来を考えるなら、印刷部門に犠牲になってもらうしかない」と経営側が自ら認めるとおり、これは別会社化である以前に、特定の職場と従業員を狙い撃ちにした事実上のリストラ解雇提案に等しい。全下野新聞労組は、職場の垣根を越えた組合員の固い団結を武器に「白紙撤回」を掲げてたたかっている。
 新聞産業を見渡せば、中国新聞社による関連会社への記事出稿委託、京都新聞社が会社を3分割する「グループ経営」など、別会社化「合理化」は印刷部門にとどまらず、広がりをみせている。利益と経営効率を最優先に求める姿勢が何をもたらすかは、JR西日本の脱線事故など他産業で起きていることを見れば明らかだ。このままで、自由で多様な言論に尽くす新聞が守れるだろうか。

 強まる一方の総人件費の抑制、「合理化」は長時間過密労働の激化を招き、在職死亡やメンタルヘルスの深刻化にみられるように、働く者のいのちと健康すら侵し始めている。わたしたちは、社会の公器である新聞を日々つくり、社会に送り出している。わたしたち自身の生活が安定し、健康でなければ新聞は社会的な使命をはたすことはできない。これまでわたしたちは「ゆとりある生活」を目標に様々な要求を掲げ、それ自体がわたしたちの権利である「労働組合」の団結を武器に、多くの権利を勝ち取ってきた。

 一方で、職場に目を転じれば、「合理化」により正社員が減少し、有期契約社員やアルバイト、派遣社員など、厳しい雇用条件で働いているいわゆる非正社員労働者が増え続けている。ともに「新聞をつくり社会に送り出す」仕事に携わる者として正面から向き合い、「権利としての労働組合」をともに考えていかなければならない。労働組合の組織の拡大と強化は急務だ。無権利状態の仲間をそのままにして、わたしたちの権利も守ることはできない。

 新聞が得てきた信頼は、編集、印刷、発送、広告、販売、総務経理など職場を問わず、働くわたしたち自身が新聞の仕事に誇りとやりがいを持ってこそ、今後も守っていくことができるはずだ。わたしたちは、何にも屈せず自由で多様な言論を守る「強い新聞」のために、働く者の権利を侵害する「合理化」には断固として反対することを決議する。

2005年10月13日
日本新聞労働組合連合 第114回中央委員会