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報道各社 御中
自衛隊の「多国籍軍」参加に反対する緊急声明
 小泉首相は先の日米首脳会談で、ブッシュ米大統領に自衛隊の「多国籍軍」参加を請け合い、国会での審議もなく、民意も無視して18日、閣議決定しようとしている。自衛隊が多国籍軍に正式に参加した場合は、多国籍軍司令部の指揮のもと、武力行使を伴う活動を支援する可能性が生まれ、まさに日本の平和憲法の不戦の原則を踏みにじる無謀な行為だ。私たち新聞労働者は、このような小泉政権の暴挙に断固、抗議する。

 政府は、多国籍軍参加の必要性について、人道復興支援もその任務のなかにあり、「日本としても自衛隊は多国籍軍の活動のなかで継続すべきだ」との見解を表明している。これは、「多国籍軍参加は憲法上できない」とする従来の政府見解に反するものだ。問題の「指揮権」については、自衛隊は日本の指揮下にあって行動し、日本政府の方針に反する要請を多国籍軍の司令部から受けた場合も「断る」というが、実際に、多国籍軍のなかで、そうした指揮権離脱が可能なのかは極めて疑問であり、まして突発的に交戦状態になったときに、自衛隊のみ単独行動できるとは考えにくい。包囲されれば「独自判断で撤退」すらできず、他国軍隊とともに武力行使せざるを得なくなる危険もある。

 イラクでは米英占領軍に対する民衆の抵抗運動が激化し、犠牲者はなお増え続けている。外交官やフリージャーナリストら、日本人の犠牲者もでた。自衛隊が駐留するサマワは、自衛隊が足を踏み入れたことで危険度が増し、イラク全土が戦闘地と非戦闘地の見分けがつかないことは明らかだ。本来なら憲法やイラク特措法に基づき、すぐに撤退をするべきところを、政府はさらに「派兵」を進めようとしている。しかも、日本の市民への説明責任を果たさず、国会審議という手続きもなく、政府が専断できるイラク特措法の政令改正ですませようとする。こうした政府・与党の暴走は、到底、許されるものではない。
 今月末に予定されるイラク暫定政府への主権移譲後に展開する多国籍軍は、現在、イラクに配備されている米英はじめ各国の軍隊と実質的には変わらない。小泉首相は17日の記者会見でも、さかんに「人道支援、復興支援」を強調した。だが、イラクの人々が求める支援とは何かを本気で考えたのかを問いたい。それは自衛隊をイラクに送ったり、多国籍軍に参加させることではない。医療や食糧援助、壊れた建物やライフラインの復旧など、イラクの人々の要望に基づいた支援のあり方を探り、その方法はあくまでも非軍事で行うべきだ。

 イラク暫定政府への主権移譲のときが、自衛隊が撤退する絶好の機会だ。小泉首相に強く要求する。これ以上、犠牲者をださないためにも、自衛隊はイラクからすみやかに撤退せよ。
2004年6月17日
日本新聞労働組合連合(新聞労連)
中央執行委員長 明珍美紀
この件の問い合わせは新聞労連(03−3265−8641)までお願いします。